スケートビデオの先駆け W・ストローベックのチルな新作『Skunk Boy』がアツい

スケートビデオの先駆けとして知られるW・ストローベックの新作『Skunk Boy』が公開された。2大スケートブランド「Supreme」と「ANTIHERO」による2022春夏コラボコレクションのリリースを記念して制作されたもので、現代を代表するトップスケーター、Tyshawn Jones(タイショーン・ジョーンズ)らがNYのストリートで伸び伸びと滑る、ゆるめのビデオになっている。

william strobeck/YouTube

ところが、この一見チルなビデオ、実は顔ぶれを見るとめちゃくちゃアツい内容なのだ。物静かにめちゃくちゃ高いオーリーを決めるタイショーンに続いて、「ANTIHERO」創設者の一人、スケート・レジェンドであるJulien Stranger(ジュリアン・ストレンジャー)が登場。

さらには盟友でチームメイトでもあるもう一人のスケート・レジェンド John Cardiel(ジョン・カーディエル)がスケートする姿が映される。カーディエルといえば、不慮の事故で下半身付随になりながらも、強靭なメンタルとポジティブさでスケートできるまでに復活したというスケート界のヒーローとして世代を超えたキッズ達のリスペクトを集める存在である。全盛期ほどのスケートはできないまでも、今もピストバイクで活動したり、レゲエDJとしてツアーをしたりと、エネルギーは衰えていない“不死鳥”だ。

そんなカーディエルがこのビデオでジュリアンのバイクにトウ(牽引)されてレールスライドに挑戦、しかも成功させてみせるのだ。当然周囲からは拍手喝采、ジュリアンのバイクを押し退けてテイクオフする姿には「最高! ジュリアンのバイクを押し退けて許されるのなんて、ジョン・カーディエルくらいのもんだよね」などのコメントが並ぶ。往年のスケートレジェンド二人のタッグには「正直2回泣いた」「温かい気持ちでいっぱいだよ」「この短い映像に詰まった、レジェンド達の歴史よ」と感動と興奮のコメントがずらりと並ぶのだった。

最後に「ANTIHERO」のデッキを掲げる少年が映る。「夢だよ、このデッキを初めて見てからずっと滑ってみたかったんだ。そして手に入れたのが2日前。ついにやったぜ!」と嬉しそうに語るのが微笑ましい。チルに見えて、レジェンド達からキッズへとカルチャーが受け継がれてゆくさまが5分間に凝縮されたこのビデオ、W・ストローベックの代表作の一つとして記憶されるのでは。

さて、アツくなったところで、現在「Supreme」と「ANTIHERO」による2022春夏コラボコレクションはすでに発売中。ぜひ、チェックしてみてほしい。

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