「ストーリーテリングが卓越している」「バースがすごくいい」 ドージャ・キャットのラップスキルに称賛の声

クエンティン・タランティーノ監督の代表作『キル・ビル』(2003年)からインスピレーションを得たSZA(シザ)の大ヒット楽曲「Kill Bill」に、Doja Cat(ドージャ・キャット)をフィーチャーしたリミックス「Kill Bill (Remix)」が発表された。

シザとドージャ・キャットのコラボは、2021年グラミー賞で最優秀ポップデュオ/グループパフォーマンス部門を受賞し2人の代表曲となったドージャ・キャット名義の「Kiss Me More」以来約2年ぶり。「Kill Bill」はシザの最新アルバム『SOS』のヒットに後押しされ、全米シングルチャート1位にも輝いた楽曲だが、ドージャ・キャット参加のリミックスの公開でさらに人気に火が付きそうだ。

さて、リミックスの情報が解禁になると、Twitter上でファンはドージャ・キャットがいよいよヒップホップアルバムの制作に取り掛かるのではないかという話題で盛り上がった。そして楽曲がドロップされるとドージャ・キャットのラップに注目が集まることに。

「ドージャには“イット”(カリスマ的)要素がある」「ドージャのバースがすごくいい!」「ストーリーテリング(ストーリーを作り上げてラップを刻むこと)が卓越している」などなど……ドージャのラッパーとしてのスキルや才能を評価するコメントが溢れた。

世間から“ポップ界の問題児”というイメージを持たれているドージャだが、これまでラッパーとしての評価はそれ程高くなかった。かつてヒップホップアルバムを作ることについてSNSでファンと議論したことがあったが、その際には自身のラップのバースが中途半端で陳腐だと指摘する人たちに同意しつつ、ポップミュージックはもう作らない理由として「私は何かを証明するためにやっているわけじゃない。音楽を楽しんで作っているのに、『私なんかが作れるわけないだろ』って言われることにうんざりしてる。だから見てて、やってやるわ」と明かしていた。

さらに2022年5月のインタビューでは、今後の作品にはもっとラップを取り入れると語っていた。またBusta Rhymes(バスタ・ライムス)やLauryn Hill(ローリン・ヒル)といったリリシストの音楽を聴いて育ち影響を受けてきたこと、自身のラップへのネガティブな意見はあまり気にしていないことも明かしていた。

「私は音楽を始めたときからラップをしてた。最初は歌もそんなに上手じゃなかったけど、今ではだいぶ良くなったわ。私は自分の描く世界を作るために声を道具として使っているの。ラップができないと思われても構わないわ」

ドージャのニューアルバムのリリースはまだ先になりそうだが、批判などには応じずアーティストとしての地道な積み重ねを続けている彼女のラッパーとしての才能、資質が開花するそのときを期待して待とう。

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