映画『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』シリーズなど数々の大ヒット作を手がけ、最新作の自伝的映画『フェイブルマンズ』(現在公開中)も話題のSteven Spielberg(スティーブン・スピルバーグ)監督。御歳76となった現在も、言うまでもなく現役の人気監督として活躍している同監督だが、そんな彼が新たなプロジェクトへの挑戦を示唆し、大きな話題となっている。
これは先頃開催された「ベルリン国際映画祭2023」のスピーチで言及したもので、今回スピルバーグ監督が挑むのは、Stanley Kubrick(スタンリー・キューブリック)監督がかつて製作しようと奔走した未完の大作『Napoleon(仮題)』。スピルバーグは、同作を全7部作に落とし込み、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー傘下のケーブルテレビ局「ホーム・ボックス・オフィス(HBO)」で放送するのだという。
とはいえ、かつてこの『ナポレオン(仮題)』が未完という形に終わったのは、そのあまりに壮大なスケールでの製作だったことが大きい。あのキューブリック監督でさえも、志半ばで断念したほどなのだ。それもそのはず、キューブリック監督時代に想定していたのは、4万人分の兵士役に加え、イギリスやルーマニア、フランスといったナポレオンゆかりの地でのロケが必要不可欠であり、その制作費用の工面はもちろんのこと、完成までの道筋さえ見えづらいという、野心的を超えてもはや無謀な工程なのだ。
細かい権利を発生させる製作委員会方式をとらなければ、ほどほどの予算の映画でさえも撮ることが難しい日本の映画界とは違い、ある程度の規模感まではほぼ青天井状態で費用を捻出できるエンタメ大国のアメリカでさえも、この『ナポレオン(仮題)』を作ることは簡単ではない。事実、スピルバーグ自身、既に2013年からこの未完映画をベースにした作品の製作についての構想を発表しており、2016年には、彼の熱意を理解したHBOもこのプロジェクトに参加していたものの、なぜか一切話題にしていないどころかむしろ、意図的に避けているようにさえ思われるようだった。そうした経緯からも、いかにこの『ナポレオン(仮題)』の「重さ」が窺える。
それが今回、スピルバーグ自身による言及がなされたことで、アメリカの映画業界ではかなりの話題となっているのだが、現時点においてスピルバーグがどの程度この話について具体的に動いているのか、HBOが本当にシリーズ化へのGOサインを出したのかも定かでない。とはいえ、キューブリック版『ナポレオン(仮題)』については、ドイツの出版社である「Taschen(タッシェン)」が、キューブリックのオリジナル脚本の複製や、製作に関するメモ、資料写真など、膨大なコレクションを所有しているというから、スピルバーグが実際に動き出すとなれば、こうした過去の遺産もフル投入できる公算大だ。
また、キューブリック版では、Jack Nicholson(ジャック・ニコルソン)が主役のナポレオンを、Audrey Hepburn(オードリー・ヘプバーン)がその妻ジョゼフィーヌを演じるという、なんとも豪華な布陣が決定していたというだけに、スピルバーグ版では一体どんな配役になるのか気になるところ。キューブリックとはまた一味違った、スピルバーグならではのキャストが並ぶこと請け合いである。
先頃、自身の今後について、「劇場作品の製作に関して、次の一手を決めかねていますが、来年は自分にとってその答えを出すことに専念するつもりです」と語っているスピルバーグ。今回の『ナポレオン(仮題)』に関する発言と重ね合わせると、なんとも興味深い。
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