“ボクシング史上最強の変人”タイソン・フューリーは歴代最強ヘビー級ボクサーかもしれない

「ボクシング史上最強の変人」タイソン・フューリー、この男…強過ぎる。

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全てを賭けて、決死の覚悟で挑んだボクシング史上最強の一発を持つ”リアル・ワンパンマン”デオンテイ・ワイルダーを完全に返り討ちにして現ヘビー級最強どころか歴代ヘビー級でも最も強いんじゃないかと、世界中のボクシングファンを震撼させたタイソン・フューリー。

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「大っきくて巧い」

実にアホな表現だがタイソン・フューリーを表現するのにこれ以上の言葉は無い。

彼は206cm125kg超えの超巨漢だが決して力任せの巨人ファイターではなく超絶テクニシャンだ。しかも、ただのテクニシャンではなく、巨漢を活かした厄介過ぎるテクニシャンだ。
スマートにボクシングを展開しつつ、クリンチ時は125kgの身体を存分に使い、例えるなら立ったまま相手にのしかかり疲弊させる。
軽量級並みのボクシングスキルとディフェンス能力を誇りつつ、超重量級のフィジカルと人間離れした打たれ強さと回復力を併せ持ち、なおかつ巨漢の一番の弱点であるスタミナが豊富にある。

なんだろう?

柔道で例えると全盛期の小川直也と古賀稔彦を足した様な反則的強さのボクサーがタイソン・フューリーだ。天は完全にこの男に二物を与えている。加えてリング外ではメンヘラで奇行が目立つがリング上ではメンタルが異常に強く、常に相手を呑んでいる。勝利後はどんな状況でもリング上でリサイタルを開く”リアル・ジャイアン”でもある。

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ボクシングのヘビー級の世界ではモハメド・アリやマイク・タイソンが世界的人気を誇り、伝説としてボクシングの歴史に君臨しているんだが…正直、認めたくないんだが…決して受け入れたくないんだが…変人タイソン・フューリーは恐らく歴代最強のヘビー級ボクサーだ。
人気やファンの願望的にはアリや全盛期タイソン、実力的にはレノックス・ルイスやクリチコ兄弟がヘビー級史上最強と言われているがタイソン・フューリーはその全ての偉大な歴史をひっくり返してしまう程の化け物だ。

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カルト的な人気はあるが決して万人に憧れられるヒーロータイプではないフューリーだが正直、ワイルダーとの3度の戦いで強さを証明し過ぎて(相手いるの?)状態に陥っている。

一撃で勝負が決まるヘビー級史上類を見ない、倒し倒されの大激闘で年間最高試合候補筆頭のタイソン・フューリー vs デオンテイ・ワイルダーのラバーマッチだが、見返してみると怪獣ワイルダーも頑張ったがそれを超獣フューリーが全て受け止めて、全て飲み込んで、最後は破壊してしまった…
怪獣と超獣では獣としての格が違うんだと嫌と言うほど現実を見せつけてくれた。

3Rの最初のダウンからワイルダーは効かされていたし、4R早期決着か…と思わせた絶体絶命のワイルダーが奇跡的にダウンを取り返したまでは信じられないくらい盛り上がったが、2度のダウンを奪われるも意識がはっきりしてるフューリーが4R終了のゴングを聞いてピンチを乗り切った瞬間に全世界のボクシングファンは嫌な予感がした…

(絶対にフューリーは回復してくるし、ワイルダーは唯一のチャンスを逃した…)

過去2戦を観ているボクシングファンはフューリーの恐ろしさを存分に理解している。
フューリーが歴代最強と言われる由縁としてダウンを喫した後の驚異的な回復力とダウンした後の方が寧ろスイッチが入り、元気になり、集中力が増すゾンビファイターだと言う事だ。

これが非常に厄介だし、悪い予感は完全に的中してしまった…
その後のラウンドは回復してより強くなった魔人ブウにワンパンマンが人生を懸けて粘るも嬲り打たれる姿を散々見せつけられて11Rにフューリーがワイルダーを完全KOした…

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ワイルダーの精神力は凄まじかったし、フラつきながら頑張り続ける様は感動的であったが見返せば見返すほどフューリーは強く、強固で、強大であり、終始彼の掌で試合は転がされていた。全体的な試合の構成力も非常に高いのがフューリーの憎たらしいほど強い理由の一つだ。ほんとに巨漢の弱点を全て覆した突然変異だ。

この試合で完全にタイソン・フューリーは現役最強のボクサーとなり、ボクシングファンが夢見た最強決定戦「ジョシュア vs ワイルダー」は完全に最強決定戦ではなくなってしまった。

正直、ここでワイルダーがフューリーをKOしてジョシュアが再戦でウシクをKOすれば「ジョシュア vs ワイルダー」の夢カードは再浮上の可能性もあったがフューリーがワイルダーを破壊した事により泡沫の夢となってしまった。
価値が暴落した「ジョシュア vs ワイルダー」を組む事は正直、今の状況でもできるのだが、かつての夢の最強決定戦の意味合いは持たず、崖っぷち同士の敗者復活戦になってしまった。

うーむ、カオスだね…ヘビー級は。3年前は誰もこの状況を予想してなかった。まぁフューリーが裏最強とは言われてはいたがワイルダーとジョシュアが戦わずしてここまで堕ちるとは思わなかった。

これでタイソン・フューリー vs オレクサンドル・ウシクがヘビー級4団体統一戦として動いていくのだろうが、もしウシクがフューリーに勝ったらカオス過ぎるな(笑)

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普通に考えてヘビー級というよりスーパーヘビー級のフューリーがクルーザー級上がりのウシクに負けるとは思えないんだがウシクは信じ難いほどのテクニシャンだし、ジョシュア撃破もやって退けた。そして、フューリーが過去最高に手こずったのはクルーザー級上がりのスティーブ・カニンガムであり、フューリーはカニンガムの右オーバーハンドで豪快に倒されているし、スピードがある小兵が苦手だとインタビューで答えている。

以上の考察を踏まえればウシクがフューリーを攻略する可能性もあり、もしヘビー級初の4団体統一を元クルーザー級4団体統一王者であるウシクが成し遂げれば完全無欠の統一王として歴史に名が刻まれる。これ程の統一を果たしたとしたら秦の始皇帝以来じゃないか(笑)

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ただフューリー攻略はノーミスが義務付けられる至難の技だ。体格差を考えるとフューリー(超大型巨人) vs ウシク(リヴァイ兵長)に等しい。体重差があり過ぎる普通ならあり得ないマッチメイクも最重量級ヘビー級ならではだ。
なんともボクシングファンの想定の斜め上をいくストーリーを見せている”最強の階級”ボクシングヘビー級だが今後も目が離せない事は確かだ。

タイソン・フューリーとオレクサンドル・ウシクの4団体統一戦がすんなり組まれるのか?
地に堕ちたジョシュアとワイルダーの再起は?
割り込んでくる新星はいるのか?

さぁ!コロナも収まってきて活発になってきた世界のボクシング界を共に腹一杯楽しもうぜ!時に思う様にいかずに腹を下しながらさ(笑)

御後が宜しいようで。

文・鬼越トマホーク・坂井良多

sakai
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