「Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていくインタビュー企画。今回は、YouTubeから活動の場を広げ、昨年リリースした楽曲『福沢諭吉』で披露したダンスがTikTokのダンスチャレンジとして多数取り上げられるなど、いま目が離せないクリエイティブ集団「Ninja We Made It.」からzakeru、SLIM、SlowBoYyの3人をゲストに迎える。
ヒップホップにハマったきっかけや好きなアーティストなどについて語ってくれたパート3に続き、最後となる今回は好きなファッションやこれからの野望について話を聞いた。

SlowBoYy「ちょっとあとでケンカしようかなと思います(笑)」
――好きなファッションについて聞いてもいいですか?
zakeru:基本的に靴はNIKEのジョーダンですね。ありがちなんですけど、SupremeとかTHE NORTH FACEとか、そういうのがメッチャ好きで。ラッパーのコーディネートをしているファッションデザイナーのエイサップ・バリという人がいるんですが、そこらへんから情報を取ってきて。その人たちのかっこいいなと思った部分を自分に取り入れたりする感じです。
――アーティストよりも、アーティストのスタイリストをチェックするみたいな感じですか?
zakeru:そうです。スタイリストさんとけっこう仲いいんですよ。コミュニケーションをとって聞いたりして。
SLIM:僕は「このブランドが好き」とかは基本的にないんですけど、身長が比較的高くて細身なので、自分の体形に合った服装は意識しますね。太いパンツを履くときもあるんですけど、比較的細身のパンツを履いてスタイルをよく見せる感じとか、無意識にそういうのを買っているというのはあります。
SlowBoYy:俺はブランドというか、着るときに上はちょうどいいぐらいで、下はちょっとデカめみたいなのが見え方的にかっこいいなと思って着たりしていて。さっきのエイサップ・バリとかもそういうスタイルなので、見ているとどうしても寄せたくなっちゃいますね。
――影響を受けますよね。
zakeru:そこでひとつ問題がありまして。3人とも好きなファッションが一緒なんですよ。だから、被っちゃうんです。で、ネットで買うときが一番大変なんです。(SlowBoYyの洋服を指さして)これとかも、俺が買おうとしてたし(笑)「どうしようっかな」って、買うかどうか迷っていたんですよ。それで、ある日ミーティングに行ったら(SlowBoYyが)着てて。「なんか言えよ!」みたいな(笑)
SlowBoYy:理不尽ですよね。買うかどうかなんてわからないわけで。ちょっとあとでケンカしようかなと思います(笑)
――さすが、仲良しならではの悩みですね。お互いに貸し借りとかはしないんですか?
zakeru:それはけっこうしてます(笑)
SlowBoYy:ただ、zakeruは勝手に着ていって返さないとかあるんです。
――まさかの借りパク(笑)
zakeru:やめて(笑)

――プライベートで待ち合わせをしたときに「あ、一緒!」みたいなことはあるんですか?
zakeru:あります。SLIMが俺のことすごい好きで。メッチャ服が被るんですよ。「俺がこれを着ているのにわざと着てきた?」みたいな。
――わざとなんですか?
SLIM:いやいや、マジふざけてますよ(笑)基本的に集合時間にzakeruは遅れてくるんですよ。その時点でちょっとどうかと思うんですけど、家を出る時間は絶対に僕のほうが早いわけですよ。その時点で僕はもう服を着てますから。彼はまだパジャマですよ。で、どっちが悪いかという話。もうそれ以上僕は言いません(笑)
zakeru:(笑)
SLIM「自慢の息子になれました(笑)」
――『福沢諭吉』がTikTokでバズりまくっていますが、いまのお気持ちは?
SLIM:YouTubeの『ノッたら負け』とか『歌詞間違えたら即下車』がバコーンと伸びたときとはちょっと感覚が違うというか、新しい気持ちになったというか。「こういう感覚なんだ」というのが目に見えて出たのがTikTokのダンスチャレンジの本数だったので、ここからスタートという感じなんですけど、「やってやったぞ」みたいな気持ちにはなりました。
――周囲の反響も相当ありましたよね。
SLIM:会う人会う人「おはようございます」と言ったら、みんな振付をやってくださったりとか。日常生活で明らかに違った感じになってきて、それはすごくうれしかったです。
――仲里依紗さんとかもダンスチャレンジをTikTokにアップしてましたよね。
SLIM:あれはすごかったすね。あと、母親がLINEで教えてくれたのが、田原俊彦さん。トシちゃんがやっていて、母親はドンピシャ世代なのですごくうれしがってました。自慢の息子になれました(笑)
――親孝行ですね!
SLIM:親世代の知っている人たちがやってくれていたり、安田大サーカスのクロちゃんさんとか、親でもテレビで観て知っている人たちがやっているというのはうれしいですね。それを母親がLINEで送ってきてくれるということも全部込みでうれしかったです。

zakeru「俺らはまだ上に行くべきなんです」
――ちなみに、そこまでバズると……。ぶっちゃけ年収は福沢諭吉が何枚ぐらいですか?
zakeru:これは悪い質問(笑)
SLIM:でも大事だよ。
zakeru:けっこういろいろな人から「お前ら、諭吉とマイメンだろ」みたいに、からかわれるんです。
SLIM:コメントでもくるしね。
zakeru:でも、結論から言うと、手元に残るお金というのはぶっちゃけあまりないんです。というのも、自分たちは個人でやっているので足を止められないんです。だからどんどん「次に次に」で。制作費だったりとか全部自分たちで出しているので、投資じゃないですけど、そっちのほうにお金を使っているので、そんな……。
SlowBoYy:本当はいったんじゃないの?
zakeru:ふざけんなよ(笑)お金って大事で、福沢諭吉を大事にしないと遊んでくれないので。そこは自分たちの考えでやらせてもらえたらなと。
――メイクマニーしたら、ファンのみなさんのために次の企画に投資しているという。
zakeru:そうです。やっぱり手に入れたお金をそのまま使うのって怖いかな。基本的にビビりなので。なので、どんどん「次に次に」でやっていかないとダメだなって思っちゃうんです。

SlowBoYy:いやちょっと、夢壊しちゃったんじゃない?
zakeru:と思うじゃん? じゃなくて、まだそのステージじゃない。まだあせる時間じゃない。
SlowBoYy:真面目だね。
zakeru:(笑)
SlowBoYy:「口座に1億円あるっすよ!」とか言うと思ったら、どうなのこれ?
zakeru:(笑)MVの最初で3人が二日酔いで歩いているじゃないですか、「金ねえな」って。本当にあんな感じですからね。それで、「1億円あったらいいな」の夢をみて……。だから俺らはまだ上に行くべきなんです。俺らは上に行く途中だから、夢の中の世界は、「こうなるから待っておけよ」という今後の未来。あれは俺らなりの言い回しなんです。
――じゃあ、次は新紙幣の『渋沢栄一』ですね。
SlowBoYy:そうですね。
zakeru:『渋沢栄一』のときのMVは、夢オチじゃなくなっているはずですから。
――楽しみにしています。

zakeru:結論から言うと、日本にまだいないアーティスト、エンターテイナーになりたいです。ヒップホップがいま日本で流行ってきていて、いろいろなヒップホップがあると思うんですけど、自分たちの好きなヒップホップは、音楽で楽しむだったりとか、ハッピーなほうが強いんです。ヒップホップという音楽が大好きだし、普通にYouTubeとかでふざけてみんなで楽しむ、バカやって楽しむのとかやっていきたいなと。そのなかでいろいろな人にサポートしていただいて、それを恩返ししていきたいです。
だからぶっちゃけ、もっといろいろな人に俺らを知ってほしいです。ヒップホップを知らない人にも「こういうヒップホップもあるんだよ」って受け入れられるような、自分たちだからこそできるアーティストになりたいです。
これからの野望をアツく語ってくれた「Ninja We Made It.」。2023年はYouTubeでの活動に加え、アーティスト活動に力を入れていくそうだ。1月28日のシングルリリースを手始めに、12月まで毎月楽曲をリリースする予定。スピードをゆるめず、ワクワクするようなクリエイティブを生みだす彼らからますます目が離せない。
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