「Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていくインタビュー企画。今回は、ヒップホップをベースにYouTubeから活動の場を広げる注目のクリエイティブ集団「Ninja We Made It.」からzakeru、SLIM、SlowBoYyの3人をゲストに迎える。
グループの転機となったYouTube動画や撮影秘話について聞いたパート2に続き、今回はメンバーのパーソナル部分に焦点をあて、ヒップホップにハマったきっかけや好きなアーティストについて語ってもらった。

反対を押し切ったSlowBoYy「俺は向上心の塊」
――ヒップホップに出会ったきっかけを教えてください。
SlowBoYy:自分がハマったのは、ダンスを始めたぐらいですかね。自分はダンスを高2の冬ぐらいから始めたんですけど、それまでまったく聴いたことがなかったんです。ヒップホップがまず全然頭になくて。(ダンススタジオに)通ってみたらそういう音楽ばかり使っていたので、そこから聴くようになって。自分もダンスにハマるし、そこから曲にもハマるし。それで自分でディグって昔の曲だったり、いま流行っているものを聴くようになって、という感じです。
――ダンスを始めるまでは聴かれていなかったんですね。
SlowBoYy:まったく聴いてなかったです。
――ダンスをやろうと思ったきっかけはあるんですか?
SlowBoYy:自分はEXILEが好きだったんです。YUNGはもともと好きで、俺がたまたまYUNGの家に行って観たときに「ダンスかっけー」ってなって、「俺もいつかでっけーところで踊りたいな」と思って。それでダンスを始めて。ダンスを始めるぐらいにはもう上京するって決めていて、「絶対ビッグになってやる」って。
zakeru:当時メッチャ流行ってたんです。中学校にダンスの授業とかもあったし。
SlowBoYy:(ダンスで生きていくのは)絶対無理だって言われてたんです。「上京しても絶対無理だよ」って。でも、俺は向上心の塊だったもので。青森No,1という感じで反骨精神がヤバすぎて、それでここまで上り詰めたという感じです!
zakeru:ちょっと痛いな(笑)。
――ヒップホップにハマるきっかけになった曲はありますか?
SlowBoYy:それも多分ダンスを始めたころなんですけど、ア・トライブ・コールド・クエストというアーティストの曲を先生がレッスンのときに使っていて、「ガチヤベー」と思って。「こいつらくそかっけーな」と思って。そこからオール・ダーティー・バスタードとかを聴いたりして、カルチャーとかもメッチャ調べ出してみたいな。

zakeru:自分はミーゴスですね。自分もSlowBoYyと一緒でまったくヒップホップを知らなかったんですけど、高校生のときにミーゴスの『Versace』とか聴いて、フロウが、「これ音楽なのか?」みたいな。それにメチャクチャ食らって、そこからサウス好きになっちゃったんです。
SLIM:僕はみんなよりダンスを始めた歳が遅くて、大学生になるときにダンスを始めて。ヒップホップもそれまではまったく聴かなかったんです。ダンスを始めるきっかけになったのはzakeruで、中学生のときから一緒なので、ちょくちょくご飯に行ったりして、ヒップホップを教えてもらって……、なにを教えてもらっていたのかまったく覚えてないんですけど。
zakeru:覚えてないのかよ(笑)

SLIM:でも、ダンススタジオに通いだして「この曲、ヤベエな」みたいに思ったのは、T.I.の『Big Things Poppin’ (Do It)』ですね。スタジオの先生が踊っていて「これヤベエな」となって。zakeruに教えてもらっていた曲もちょくちょくあるんですけど、その曲は初めて「ヤベエな」って感じた曲でした。
影響を受けた日本人アーティスト
――好きなアーティストを教えてください。
zakeru:サウスが好きで。そのなかでもガンナとか、ヤング・サグとか、そういう感じですね。YSLというレーベルがあるんですけど、そこがメチャクチャ好きです。
SlowBoYy:みんな好きだね。
zakeru:3人とも好きなのが似ていて。自分たちが踊っている「ヒット」という種類のダンスもアトランタ発祥で、ミーゴスとかもそうですし、アトランタのサウンドが好きで。アトランタの泥臭い感じとか、ダサかっこいい感じが好きです。

SlowBoYy:最近で言ったらジャージークラブとか。
zakeru:リル・ウージー・ヴァートの「Just Wanna Rock」とかね。
SlowBoYy:あのビートの新しい感じが(Ninja We Made It.の中で)流行ってるんです。基本的にホットなアーティストをチェックしていて、最近はゆったり系も好きです。
zakeru:けっこういろいろなのを聴いてて、でも「これ」って言うとアトランタだけど。
SLIM:僕もガンナとかヤング・サグとかもちろん聴くんですけど、好きな歌って言われたときに、四六時中どんなときも、朝とか昼とか夜、深夜とかどの状態でも聴けるのはドン・トリヴァーです。がっつりかっこいい曲もあれば、超メロウな曲もあって、いつの僕も包んでくれるんです。
――洋楽に影響を受けているという感じですね。
zakeru:そうですね。
SlowBoYy:でも、¥ellow BucksさんとかJP THE WAVYさんと関わらせていただくようになって、そこから日本語ラップも聴くようになったんですけど、メチャメチャ格好いいです。

――日本人アーティストで影響を受けた方をお伺いしたいです。
zakeru:自分はKOHHさんとMonyHorseさん、¥ellow Bucksさん、JP THE WAVYさんですね。特に、¥ellow BucksさんとJP THE WAVYさんはバックダンサーとして参加して、間近でいろいろ見させていただいたので。やっていることがかっこいい、すごい、尊敬です。KOHHさんとかMonyさんは音楽性が個人的に好きです。
SLIM:昔、ダンスしかやっていないときから、みんなで「いつか自分たちの曲で踊りたいね」って話はずっとしていたんです。やっぱりライブとかでアーティストとしてステージで自分がマイクを持って歌いたいなという風に思いだしたのは、¥ellow Bucksさんのライブをダンサーとして真後ろから見ていたときに強く思ったんで、自分は¥ellow Bucksさんに一番影響を受けました。
SlowBoYy:自分は、ベタなところで久保田利伸さんとか……。
zakeru:なにがベタだよ(笑)
SlowBoYy:自分も歌うようになって、リリックの深みがすごいなと思って。だってお前ら、土砂降りの午後待てる?
zakeru:その言い方なんかいやだな(笑)
SlowBoYy:表現がエロいなと思って。
zakeru:確かにそういう意味では、昔聴いていたアーティストの曲を聴きなおすと「こんなこと言ってたんだ」って。
SlowBoYy:聴き方変わるよね。
次回ラストとなるパート4では、好きなファッションから、これからの野望までアツく語ってもらう。
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