まだまだこれからイカせていただきたいんです|Ninja We Made It. インタビュー#1

「Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていくインタビュー企画。今回は、ヒップホップをベースにYouTubeから活動の場を広げ、有名ラッパーのイベントにバックダンサーとして参加したり、アパレルブランドをスタートさせ、アーティストとしても活躍中、飛ぶ鳥を落とす勢いのクリエイティブ集団「Ninja We Made It.」をゲストに迎える。

昨年リリースした楽曲『福沢諭吉』のミュージック・ビデオで披露したダンスが注目され、TikTokのダンスチャレンジで多くの著名人が挑戦するなど、目を離せないクリエイティブ集団から主要メンバーのzakeru、SLIM、SlowBoYyの3人を招き、結成秘話から好きな音楽・ファッション、これからの野望まで、余すところなく語ってもらった。

zakeru「興味本位で集まって、こうなったみたいな(笑)」

――「Ninja We Made It.」として活動を始めたきっかけを教えてください。

zakeru:メンバーは自分とSlowBoYyとSLIM、あともう1人マネージャーでカメラマンのYUNGの4人で、もともとはダンスをやっていたんですけど、ダンススタジオが同じで、ユニットも一緒だったんです。そこで4人が出会って活動を始めるきっかけになるんですけど、SLIMと自分は地元が一緒で。

――地元はどちらなんですか?

zakeru:八王子です。SlowBoYyとYUNGは青森出身で。そこから上京してきて、ダンススタジオで混ざったというか。4人の好きな音楽、ヒップホップのなかでもいろいろ種類があるんですけど、そのなかで好きなものが合って、こういう風なダンスを自分たちでやってみようみたいな。

自分たちの行っていたダンススタジオもみんながイメージする感じの、先生が前にいて生徒がバーッとたくさんいてガッツリ踊る感じだったんですけど、自分たちはもっとストリートで自由にやりたいなという想いがあって。そこで1回、自分たちだけでストリートで動画を撮って投稿したらどうなるのかな? って。そこの興味本位で集まって、こうなったみたいな(笑)

――ダンサーから始まっているから、YouTubeとかで外国の方とフリーのダンスを一緒にやったりされているんですね。

zakeru:あのダンスもアメリカのアトランタという場所のダンスで。実際に自分もSLIMと一緒に2人でアトランタに行って、現地の方々と一緒に踊って、そこからもっと音楽が好きになったという感じで。日本にそういうのをやっている人がいなかったので「じゃあ、この感じをどうやったらみんなに広められるか?」というのでYouTubeを始めたりとか。

――「Ninja We Made It.」というユニット名の由来をお聞きしたいです。

zakeru:最初の「Ninja We Made It.」はラッパーのMADDY SOMAと2人でやっていたんです。その時に2人で「Ninja We Made It.」って名付けました。アメリカのことわざみたいなものに「○○○○ We Made It」というのがあって、日本人なら忍者だろうとなって「Ninja We Made It.って格好良くない?」という感じでついたんです。

――ちなみにそのことわざを日本語訳すると?

zakeru:「俺たちが作り上げる」みたいな感じです。

注目クリエイティブ集団が考えるバズった理由

――「Ninja We Made It.」がバズったきっかけというのをズバリお伺いしたいです。「これかな?」というのはありますか?

zakeru:一応、俺はあるかな。SlowBoYyが思うきっかけある?

SlowBoYy:なんだろう? YouTubeがけっこう伸びたんです。そのときはとりあえずメチャクチャ俺ら騒いでいて、しかも見た目が3人ともドレッドでみたいな。その感じがバズった気がします。「こいつらアホだな」みたいな(笑)俺はそんな気がする。

zakeru:こうやって(バズったって)言っていただけるのはうれしいんですけど、大前提として、ぶっちゃけ、まだこれからかなって。まだまだこれからイカせていただきたいんです。ただ、現段階で言うと、当時はYouTubeでヒップホップをコンテンツとしてガッツリやっている人がいなかったと思うんです。SlowBoYyが言ったように、ドレッドでヒップホップをガンガンかけて、それで自分たちが楽しくできるコンテンツをうまく届けられたのかなって。ヒップホップがわからない人にもわかりやすく、ヒップホップというコンテンツをみんなに知ってもらおうというのを自分たちで考えてやっていたので、それがうまく当たったのかなと思います。

――動画を拝見していて、メチャクチャ楽しんでいるなというのが伝わってきました。視聴者のみなさんもそれに完全に中毒で(笑)

zakeru:もともと自分たちがヒップホップを好きになったのもそういう、みんなで「音楽で楽しむ」ということなので。ヒップホップっていろいろなイメージがあったり、いろいろな背景があるなかで、結局は「音楽で楽しむ」だと思います。ダンスもそうですよね。ストリートダンスも音楽をかけてみんなで楽しむというところからスタートしているので、それがけっこうデカいのかなと思います。

――SLIMさんはどうでしょう?

SLIM:YouTubeだけじゃなくて、ヒップホップがメインで好きな方々もいるじゃないですか。そういう人たちにも知っていただけるようになったのは、¥ellow BucksさんとかJP THE WAVYさんのライブにバックダンサーとして出させていただいたことがきっかけというのがすごくあって。街中とかでも気づいてくださる回数が明らかに増えたのは、多分それがきっかけで。自分たちが、もう1個世の中の人たちに名前を知ってもらえたのは、それがきっかけかなというのを肌で感じました。

zakeru:いろいろな方のサポートでこういう風に認知していただけているなというのはすごく感じます。

次回はバズるきっかけとなった動画について、さらに深掘りして聞いていく。

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