NBAのG.O.A.T(史上最高選手)論争に決着?MVPに輝いた選手へ渡すトロフィーの名称が変更

G.O.A.T(史上最高選手)論争といえば、未だに誰もが納得のいく答えがでないはずだ。NBA最多11回の優勝を誇るビル・ラッセルか? 1試合で100得点を取ったウィルト・チェンバレン、それとも通算得点1位のカリーム=アブドゥル・ジャバー? いやいやNBA人気を押し上げたマジック・ジョンソンとラリー・バードもいる。現代でいえばNBAの“キング”レブロンもいるし、史上最高シューターのステフィン・カリーを挙げてもいい。あとはあの選手も……、とNBAファンがいればいるほど白熱していってしまうものだからだ。

しかし、このたびNBA側からこのG.O.A.T論争に決着をつけるような発表があった。それは今シーズンよりMVPに輝いた選手へ渡すトロフィーを『The Michael Jordan Trophy(マイケル・ジョーダン・トロフィー)』と名付けたという。

これまでMVP賞のトロフィーは「Maurice Podoloff Trophy」と、選手ではなく初期のNBAコミッショナーであるモーリス・ポドロフの名を冠したものであった。しかし、今回ジョーダンの名前を使うことによって、彼こそ“史上最高のプレイヤー”であるということをNBAが公に認めたといっても過言ではないだろう。

そして、今回のトロフィーはディテールに非常に凝ったデザインになっている。本人のリクエストにより顔を似せることはなかったが、ジョーダンに関連したさまざまな“秘密”が詰めこまれている。たとえば、トロフィーの高さと重さは23.6(インチとポンド)に設定。これはジョーダンの背番号“23”と“6”度のNBA優勝回数を表している。また、台座は5角形で“5”度のシーズンMVPを表現。そのほか、トロフィー名が記されたバッジは6角形で“6”度のNBA優勝を、台座の角度は15度でジョーダンの“15”シーズンのキャリアを示している。

この発表にNBAファンからはさまざまな反応が。そのなかで最も多かったのは、シンプルにジョーダンを称える声だった。

「Congratulations Michael Jordan! You deserve it! (おめでとうジョーダン。これは当然の評価だね。)」
「It’s only fitting that the MVP award is named after the Most Valuable Player in NBA History. Congrats Michael, you deserve it!(NBAの歴史において、『最優秀選手』のあとに“唯一適した名前”が使われることになったようだ)」
「There is no “debate”. Jordan is simply the GOAT.(議論なんて必要ない。ジョーダンが単純に史上最高さ)」

また、今回はこの他にも複数のトロフィーが新たに作られた。ジェリー・ウエスト(最優秀クラッチ賞)、アキーム・オラジュワン(最優秀守備賞)、ウィルト・チェンバレン(新人王)、ジョン・ハブリチェック(6thマン賞)、ジョージ・マイカン(MIP賞)と、レジェンドたちの偉業を反映している。はたして、初めての『マイケル・ジョーダン・トロフィー』を手にするのはどの選手になるだろうか?

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