最注目ラッパー、ローラ・ブルックの勢いが止まらない! 新曲『Just Relax』MV公開

大ヒットシングル「Don’t Play With It」の勢いのまま、Lola Brooke(ローラ・ブルック)が先日発表した新曲「Just Relax」のミュージック・ビデオを公開。

シーンにどんどん登場する数多の新鋭女性ラッパーたちの中にあってもローラ・ブルックはとりわけ注目すべきスターだ。アメリカのクラシックなコミック・キャラ“Lola Bunny(ローラ・バニー)”と地元“Brooklyn(ブルックリン)”を合わせた芸名からもわかるように、オールド・スクールなスタイルが彼女の魅力。ディープな音楽リスナーからも支持を集め、アイコンとしてもユニークな、新たなスター登場を感じさせる。

彼女がブレイクしたきっかけは先述した2021年のシングル「Don’t Play With It」で、時間をかけて徐々にTikTokを中心に広まり、今ではMissy Elliott(ミッシー・エリオット)からMeek Mill(ミーク・ミル)、Yung Miami(ヤング・マイアミ)などの幅広いアーティストが支持したこともあって、結果的に特大バイラル・ヒットになっている。こうしてシーンに台頭してきた彼女は、ここにきて今まさに勢いを増している状態なのだ。

そんなブレイクの最中、4月末にリリースされたのが新曲「Just Relax」だ。80’s、90’sなイメージを強めに打ち出し、少しだけチル気味で、前作「Don’t Play With It」とはまた違った魅力が全面に打ち出されている。時代を感じさせるカラフルなファッションも、随所に挟まれるVHSっぽい映像も、小さめのクラブを舞台にしたシーンも相まって誰もがついエモくなってしまうMVになっている。往年のヒップホップデュオ、Black Sheep(ブラック・シープ)の「The Choice is Yours」からのサンプリングとSwizz Beats(スウィズ・ビーツ)スタイルで仕上げられたトラックもニクい。

もう一つの新曲、「So DISREPECTFUL」のMVでもファッション、演出ともにかなり90’s。Foxy Brown(フォクシー・ブラウン)の名前を引き合いに出すコメントが多いが、Lil’ Kim(リル・キム)と並んで語られることの多いブラウンも間違いなく彼女のインスピレーション源の一人であるはず。

動画では彼女の声についてのコメントが多いのも印象的だ。尖ったラップスタイルではありながら、スムーズな質感のボーカルは確かに魅力的で、声がきっかけでファンになったというリスナーが多いのもうなずける。ところで90’sは小柄だったり、スリムだったりなR&B/ヒップホップ・アーティストも多かったが、ローラ自身は比較的細身、それでいて様々なスタイルを着こなしているのも目立っている理由の一つだろう。ダイナミックなプロポーションのラッパーが多い中で、ユニークなファッション・アイコンとしても注目されていくはずだ。

今年は初頭のTimberlandのキャンペーンへの起用に続き、2月には憧れのリル・キムに呼ばれて由緒あるアポロ・シアター出演など、実にニューヨーカーらしい活動を展開しているローラ・ブルック。先日は<Coachella Valley Music and Arts Festival(コーチェラ)>に出演し、「Don’t Play With It」リミックスを提供しているLatto(ラトー)との共演が実現した。

今後もCardi B(カーディ・B)らが出演するNYのフェス<HOT 97’s Summer Jam 2023(サマージャム2023)>への出演が決定している。NYのフッド(地元)からの応援を受けて、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。コロナ禍を経てこれからどんな存在となっていくのか。新たに台頭したスターを今のうちから追いかけておきたい。

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