今年2月7日(現地時間)、もはや“更新不可能”と思われていたNBAの歴代通算得点を塗り替える選手が現れた。その名もLeBron James(レブロン・ジェームズ)。2003年にNBAに入って以来、“King(キング)”のニックネームとともにNBAのトップを走り続けてついに人類の最高到達点へ到達した。
これまでのトップは1989年に引退したKareem Abdul-Jabbar(カリーム・アブドゥル=ジャバー)が記録した38,387ポイント。218cmの長身から放たれるため、実質ブロック不可能なジャバー必殺のシグネチャー・ムーブ“スカイフック”で20年という長いNBAキャリアからもたらされた記録は、誰もが破られない数字だと思われていた。そんな記録を約30年ぶりに更新したレブロンは、まさにNBAの“生きる伝説”まで上り詰めたのだ。そして、NBAキャリア19年目、38歳を迎えながら今もなお人気はトップクラス。今年のNBAオールスターのファン投票でも唯一の700万票代を獲得し、キャプテンとしてスターターを自ら選んでチームを編成し大きく試合を盛り上げた。
そんなレブロンに対して、最大級の賛辞を表したトリビュートムービーを贈ったのはこちらも”音楽界”のレジェンドであるJay-Z(ジェイ・Z)。大のバスケットボール好きで知られ、NBA入団前からレブロンを見てきたそうで、彼にとっても今回の偉業は感慨深いものがあるのだろう。そんなジェイ・Zがレブロンへ贈ったトリビュートムービーがこちら。
Being able to perform at a high level for a long period of time, that’s excellence,” HOV said. “Long after you’re gone, people may look at your name and be like, ‘That’s what greatness is.’(長期間高いレベルでパフォーマンスを発揮できること、それが卓越しているんだ。あなたがNBAからいなくなったずっと後も、人々はあなたの名前を見る機会が続いていくだろう。それが“偉大”であるということなんだ。)
There’s not many you can compare LeBron to. A 19-time All-Star, a remarkable feat. The all-time leading scorer – all-time! I mean, what can you say?(レブロンと比較できる人なんていないのも同然だよ。オールスター19回出場という偉業。歴代最多得点! つまり、何を言っても意味なんてないんだ。)
I’ve known LeBron since he was in high school. There was a lot of talk about how amazing he was. We were convinced this guy was super special. He’s been through many iterations of the game, and in each era, he’s been the best, “‘The Chosen One,’ and that’s it.(レブロンのことは、彼が高校生の頃から知っている。彼がどんなにすごいか、たくさん語られていたしね。この男はスーパースペシャルなんだと確信していた。たくさんの試合を経験し、それぞれの時代で最高のプレイヤーとして君臨し続けた。The Chosen One(選ばれし者 ※レブロンの愛称のひとつ、そういうことなんだ。)
ジェイ・Zはグラミー賞を24回も受賞した経歴を持ち、音楽家としては頂点に君臨するアーティストだ。一方でNBAとの関わりも多く、2008年にはブルックリン・ネッツの共同オーナーに、現在はKevin Durant(ケビン・デュラント)やJoel Embiid(ジュエル・エンビード)などをはじめとしたプロスポーツ選手のエージェントも手掛けている。カテゴリは違うもののその道のトップランナーであり、NBAやバスケットボールに造詣が深いジェイ・Zにここまで言わせるということだけで、レブロンの凄さを語るには十分なはずだ。我々は今“史上最高の男”がどこまでその旅路を行くのか、リアルタイムでみられる贅沢な状況なのだ。
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