キアヌの殺人かくし芸大会 “第三次スーパー殺し屋大戦”勃発

果たして良い俳優の条件とは何だろうか?

これは暴論かもしれんが、演技派かどうかなんてのは、どうでもいいんです!

殺し屋を演じてサマになるかどうか。

これが重要なのではないだろうか?
「もうお前みたいなバカは映画の記事なんか書くの辞めちまえ!」という言葉を無視して続けますが、もうアカデミーでも「殺し屋映画部門」を作りなさいよ!と陳情したくなる。

だが、もし実現したら間違いなく主演男優賞に輝きそうなのが、キアヌ・リーヴス扮する伝説の殺し屋『ジョン・ウィック』だろう。

第一作にて、子犬一匹の命に対しロシアンマフィアの組織を一つ潰す命の円安ドル高を叩き出し、第二作で道行く殺し屋が入り乱れる殺人オリンピックを繰り広げ、キアヌ・リーヴスの健在ぶりをアピールした同シリーズ。

その最新作『ジョン・ウィック:パラベラム』が10月4日(金)遂に公開された。

ジョン・ウィック公式チャンネル/YouTube

色々あって前作にて全国の殺し屋業界を敵に回し、年末ジャンボ宝くじ並の懸賞金を掛けられたジョン・ウィック。
ゲームでいえば難易度HELLの状態から始まる本作だが、そこは伝説の殺し屋と呼ばれた男である。

丸腰から始まり、本、殺人ダーツ、馬(⁉)と殺る気スイッチ全開で追っ手を次々と片付けていく。

まさに殺れる物なら何でも使う、キアヌの殺人かくし芸大会。


冷静に考えると時系列的には第一作から1~2週間弱後の話なわけだが、まさか世界相手に戦う話になるとは夢にも思わなかった。
前作のキャストに加え、ジョンウィックを狙う殺人寿司屋、エクストリームな愛犬家ぶりを見せるハル・ベリーも緊急参戦。

それだけならまだしも、犬のコンプライアンスに配慮してか2頭のシェパードまで『銀牙 -流れ星 銀-』ばりの戦闘力で殺し合いに参加!

ハル・ベリーと『絶・抜刀牙』を放つ勢いをシェパード二匹が見せてくれる。

更には殺し屋アパホテルことホテルコンチネンタルも社員総出でおもてなし!

いよいよ第三次スーパー殺し屋大戦の様相を呈する。

今回もキアヌは勿論、ハル・ベリーに至るまで、銃を使った近接戦闘のクォリティに手抜きはない。
ともすれば荒唐無稽になりがちな世界観だが、弾のリロードや細かい所作を徹底しているおかげで説得力を持たせている。

今回は「流石に世界中を敵に回しては埒が明かん!!」となり、どうにか手打ちにする為に奔走、スーツ姿で砂漠をさまようジョンウィックの姿は、クソ暑い中、得意先を回った経験のある人間には他人ごとに思えない図である。

まさかのジョン・ウィックが妥協する姿に悔しさがこみあげそうになるが、結果、「やっぱ頭を下げても良いことはない!銃弾を炸裂させよう」という、いつものヤケクソな教訓を俺たちに教えてくれる。

見た後に思わず『将来の夢=ジョン・ウィック』と書く人も続出するであろう本作。

社会の中で孤立無援と感じているに突き刺さる内容となっている。 非情な縦社会を生きる人には響く映画ですよ。

文・DIEsuke(@eroerorocknroll)/ステイサムの悩み相談bot狂犬映画ライター・映画タッグ:ビーパワーハードボイルド

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