ジャック・ハーロウ、ケンドリック・ラマーらに続き地元をサポートするため慈善団体を設立

Jack Harlow(ジャック・ハーロウ)が、地元ケンタッキー州ルイヴィルで地元を支援するための慈善団体/基金「The Jack Harlow Foundation」を設立した。

5月初頭に配信したプレスリリースでは「ジャックを育てたこの街を、より良い場所にするために活動している慈善団体などに出資、支援を行うことが目的です」と説明し、ヒスパニック系市民を支援する団体を含む4つの地元団体を支援先として明言。主に貧困対策、教育を中心とした、地域の支援と活性化のための基金となるようだ。

ジャック本人も「これまで、そしてこれからもどこで何をしていようとも、私の心は故郷ルイヴィルと共にあります。この街こそ心の拠り所であり、避難所であり、私をかたどった場所なのですから。ルイヴィルの街に恩返しをすることは、世界をより良い場所にしたいという私の夢の一つの形です。今回はその始まりに過ぎませんが、今後もコミュニティのために貢献し、人々の幸せに結実することを願っております」と地元愛をアピール。

直後にも、地元の別の集会に登壇し、地元に密着しサポートしていく姿勢を改めて表明している。その際に「この街には本当に恩があると思っていますし、地元のことを何度も口にするのも、戦略や思惑ゆえではありません。この街が私のアイデンティティの一部だからです」と語っていた。

ハーロウは団体発足のきっかけを、自身がリスペクトするOutKast(アウトキャスト)やKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)らが地元のことを歌い、サポートしていることを挙げて、今回の行動も「いつの間にか、自分の使命として当たり前に思うようになった」と説明している。

2018年にメジャーからリリースして以降、最も注目すべきラッパーの一人として名前を挙げられることも多いハーロウ。白人ラッパーであることも脚光を浴びる理由の一つだろうが、“白人によるラップなどブラックカルチャー盗用”問題はまだ根深い。ヒップホップはアフリカ系アメリカ人のカルチャーであり、ただでさえ特権階級にある白人が黒人からまだむしり取ろうとするのか、などと批判されやすいのだ。

一般社会での黒人差別が、ブラックカルチャー内では白人差別へと逆流してしまう。Eminem(エミネム)という圧倒的存在がいてもなお、白人ラッパーは批判やキャンセリング(誹謗中傷など)の対象となる。そんな中ハーロウ本人も、「他者様の文化にお邪魔している客人のよう」と自身を表現しており、差別やそれに伴うキャンセル・カルチャーにも言及するなど、25歳と若くして社会に目を向けてきた。ヒップホップカルチャーに対する敬意と謙虚さを大事にしてきたことが、これまでの言動からも垣間見える。

今回の地元の貧困層を支援するプロジェクトも、尊敬する黒人ラッパーの先輩たちに倣ってのことだと話しているが、黒人であれ白人であれこういった活動が、ゆくゆくヒップホップ・カルチャー全体のためにもなっていくという信念を持つジャック・ハーロウの地元支援がどんな広がりを見せるのか、地域も期待を寄せているはずだ。 

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